星期日, 4月 01, 2007

テッカマンブレ-ド 2年後バ-ジョン「ラダム再び」編 第2話

○テッカマンブレ-ド 2年後バ-ジョン「ラダム再び」編 第2話

 自分の研究室でアキが倒した異星人テッカマンの解剖をするフリーマン。その目の前
で異星人テッカマンの体からラダム虫が飛び出す。間一髪、手術用レ-ザ-で難を逃れ
るフリ-マン。
「こ、これは!まさかこれがラダムの正体?」おののく彼の眼前で不気味に蠢くラダム。
ラダムの異星人テッカマンによる攻撃からはや一ヵ月・・。だがあの時ORSから去
ったアキの行方は依然としてわからなかった。
一方フレイルは、Dボウイの状態をモニターする内に、一冊の日記を見つける。それ
はアキの…。思わず目をやるとそこには“淋しい、淋しい”の連呼が…。フレイルは眉
をひそめ、そして呟く、いくじなしと・・・・・・。
深い、深い森の間から、巨大な都市の死骸が覗く。まるで文明そのものを覆い尽くす
かのように広がる原生林・・・。そこにアキはいた。
今や宇宙開発のエリートともいえるテッカマン。だが彼らは強制的にテッカマンにさ
れたのであって自ら望んでなったわけでは無い。全てのテッカマンがこの新時代に順応
出来たわけでもない。『過ぎたる科学は悲劇をもたらす』とした者達を中心に、
自然生活を営むコミュニティを形成していた。
Dボウイに拒絶されてしまった傷心のアキにとって、ここの生活は安らぎであった。
幼くしてテッカマンになってしまった少年と知り合い、遊ぶ日々・・・。少しずつ、ア
キの心が安らいでいく。

 一方フリーマンは、前回の異星人テッカマンによる地球攻撃に釈然としない物を感じ
ていた。二年前のラダム戦役に比べ、今回の攻撃は余りにも呆気なさ過ぎるのだ。その
上ラダム虫の発見によりフリーマンはラダムの前回の侵略目的が、ラダム人の地球移住
にあった事に気付いた。ならば今回の攻撃は尚更のこと納得のいかないものである。そ
れはまるでやられる事を想定したかのような・・・・。そして何より、Dボウイを狙っ
たのは何故か・・・・。
コミュ-ンの人達との質素な生活、リ-ダ-の老人はアキに何があったのかも聞かず
、優しく諭す。
「心の追いつかない急激な科学の進歩は悲劇をもたらす・・・・。だが、人類にはどん
な悲劇をも乗り越えるだけの強さがきっとある・・・。あんたにも、きっとな・・・。

一方フレイルは疲れて、うつらうつらと眠っていた。そんな彼女がハッと目が覚める
とDボウイの呟きが聞こえる。“ア、アキ”と…。
「どうして?貴方、アキに見捨てられたのよ。アキは貴方の事を放って、貴方が最も嫌
うテッカマンになってしまったのよ。なのにどうして!どうしてあの人の名前なんて呼
ぶの?どうして?」二人の見えない絆を見せつけられた様で、そしてDボウイが
哀れに思えてイラだつフレイル。
そんな時であった。Dボウイの体からいままで見たこともな異様な光が・・・。

 突然、少年テッカマンが発狂した。それはまるで、Dボウイの異常に呼応したかの様
に・・・・。回りのテッカマンたちも素体にテックセットして止めようとするがまった
くきかない。その姿はまるで本編でのブレードの様である。
かくて、平和だったコミュニティは阿鼻叫喚の坩堝と化していく。
一方Dボウイは急いで医療センターに運ばれるが、原因は掴めない。謎の光を発しつ
つ苦しむDボウイ。
次々と少年テッカマンに倒されていくコミュニティの人々。
「やめて、もうやめて~~~~~っ!」
必死のアキの叫びも耳には届かない。アキにはこの虐殺がDボウイの肉親殺しに重なっ
て見えるのだ。その時だ、コミュニティの長老が叫んだ。
「いかん!」と・・。
 少年テッカマンの進む先に旧暦時代の核施設跡があるというのだ。もしもここが破壊
されればコミュニティどころか半径数百┥が汚染してしまうと言うのだ。慌てて素体に
なり、止めにはいる長老。が少年はその老人をも一刀のもとに殺してしまう。
「いやあ~~~~~~~~~~~~~~~~~~っ!」
絶望の叫びと共にテックセットするアキ。ジャングルを舞台にアキと少年テッカマン
との壮絶な死闘がくりひろげられる。それはまるで森を行く忍者同志の戦いの様だ。
哀しき戦いのなかでアキは自らと少年の姿が、ブレードとエビルの姿に重なって見え
る。

「何故、何故貴方は戦えたの?こんな哀しい戦いを・・・・。何故、何故!」
だが、殺さねば多くの人達が危ない!核施設はもう目前だ。
「許して~~~~~~~~~っ!!」
悲鳴にも聞こえるアキの叫びがジャングルにこだました。
そして・・・・・・・・・・・・・。
アキは泣いた。少年の亡骸を抱きつつ・・・。自らの行ってしまった行為に・・。も
う戻れない宿命の海へ自ら漕ぎだしてしまった事に気づき・・・。
その頃フリーマンは、Dボウイのチェックをして気づいた。彼の体の中に第二の、謎
のクリスタルが有ることに・・・。
「い、いかん!」
次の瞬間、Dボウイの中で何かが発動した。異常な高熱を発し、暴走するDボウイの
体。そのエネルギーは建物をも破壊し、慌てて脱出するミリーやノアル達・・・。崩れ
落ちる医療センター、その中でDボウイは心をもたぬブレードにテックセットした!
「これだ!これがラダムの目的だったのだ!」
ついに心をもたない白き悪魔が蘇った。そして絶望のどん底にいるアキは、そしてノ
アル、ミリーは。ラダムの新たなる計画は着実に人類を絶望の淵へと追いやっていく。
果して、人類の運命は・・・・・・。

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